蝉の鳴き声で目が覚める。
なんだか暑いぞ。
目覚ましをかけ忘れた。
7時は回っているだろうか。もしかしたら8時かも。
膝を抱えて腰のストレッチ
ゆっくり寝返りを打ちチャイルドポーズに入る。
ゆっくり呼吸
上体を起こしてベッドの脇に脚を向けベッドから降りる。
のっそりと起きて時計に目をやると6時半だった。
以前は7時に鳴きはじめていた蝉が今は6時過ぎから鳴いている。
カーテンを開け朝の支度をする。
なんだか首が強張(こわば)っている。
タオルケットがまんまるに丸まりベッドの壁際に止まっているところを見ると、
タオルケットをお腹に抱えまるくなって眠っていたらしい。
相当まるまってたな、私。
部屋の1/8の壁際のスペースに壁に向かいうずくまって眠っている自分を想像する。
「寝る前もストレッチすればよかった」そう思いつつ
首の後ろに手を当てゆっくりとほぐしてゆく。
今朝のさんぽは生暖かい風の中、ゆっくり歩き軽く汗をかいた。
今日の太陽は黄色い。
お昼過ぎに冷たいシャワーをかかりたいと思う。
小鳥の囀(さえず)りをかき消すように蝉が鳴いている。
フランスではバカンスを象徴する縁起のいい音らしいけれど、
ジンジンジンと鳴く蝉は一体何ゼミなのだろう。
蝉の種類も私が知っているだけで四種類くらいはあるけれど、
ミーンミンミンミンミンミンミンミーン……。
ツクツクホーシ・ツクツクホーシ……。
カナカナカナカナ……。
それぞれ、ミンミンゼミ、ツクツクホウシ、ヒグラシとどれも蝉の仲間のようだ。
ヒグラシは早朝や夕方の涼しい時間に鳴いている。
私はこの音が好きだ。
凪(なぎ)のあとの透明な鳴き声とともに一日の余韻(よいん)を味わう。